カラダのスイッチをオン!朝の“動的”ストレッチ。
トレーニングは、筋トレや有酸素運動だけでなくストレッチも大切。朝のラジオ体操もいいが、体を目覚めさせる動的ストレッチで、1日をスムーズに動けるカラダへ整えよう。
取材・文/井上健二 撮影/内田紘倫 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/坂西 透 監修/中村雅俊(西九州大学准教授) エクササイズ監修/白戸拓也
初出『Tarzan』No.900・2025年4月3日発売

教えてくれた人
中村雅俊(なかむら・まさとし)/西九州大学リハビリテーション学部リハビリテーション学科理学療法学専攻主任・准教授。理学療法士。ストレッチや筋トレの新常識を聞いた。
白戸拓也(しらと・たくや)/パーソナルトレーナー。フィットネス業界黎明期から、プログラム開発やトレーナーの育成を担当。24年にMSFitness鷺沼のディレクター就任。
目次
エンジンをオンにする新ルーティン。
必要なのは筋トレや有酸素だけではない。カラダを快適に整えるにはストレッチもお忘れなく。
ストレッチには、カラダを動かしながら筋肉と関節を伸ばす「動的ストレッチ」と、静かにゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」がある。このうち、一日が始まる朝に行いたいのは動的ストレッチ。
「体温を上げるウォーミングアップ作用があり、終日スムーズに動ける土台作りができます」(西九州大学の中村雅俊准教授)
動的ストレッチには反動を使うバリスティック・ストレッチと、自らの筋力のみを用いるアクティブ・ストレッチがある。前者の代表はラジオ体操だが、朝イチに反動をグイグイ使うと、カラダがびっくりして逆に硬くなる恐れも。
モーニングルーティンにしたいのは反動を使わないアクティブ・ストレッチ。ベッドで寝たままできる股関節と体幹の種目、そして起き上がって立位で行う肩甲骨の種目の計3つ紹介しよう。
股関節の動的ストレッチ(左右各10回×1〜2セット)。
- ベッドで仰向けになったまま、両腕を「ハ」の字に体側に伸ばす。右膝を曲げて引き寄せる。
- 膝頭でできるだけ大きな円を描くように内回しを5回、外回しを5回。左右を変えて同様に行う。
体幹の動的ストレッチ(左右交互に10〜12回×1〜2セット)。
- 両膝を揃えて曲げ、股関節の真上に上げる。
- 両膝を左右交互にベッドに近づける。頭から肛門までを一直線にキープする。
肩甲骨の動的ストレッチ(10〜12回×1〜2セット)。
- 両足を肩幅に開いて立ち、両膝を軽く曲げる。みぞおちを内側に引き込むように背中を丸め、肩と両腕を前に伸ばして左右の肩甲骨を離す。
- みぞおちを前に突き出すように胸を開き、肩と肘を引きながら両腕を体側より後ろに開いて、左右の肩甲骨を寄せる。